京の都から篠山城下町までを結ぶ街道沿い、京都からの旅人が峠を越えて城下町に行くまでに最後に休息する宿場町が福住です。
市内で二か所目の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されている福住は、国内でも珍しく農村と宿場町二つの特徴を有しています。街道が賑わっていた当時、ここに暮らす人々は、普段は農業を生業としながら旅人相手の商売も行う、半農半Xの先駆けのような暮らしを営んでいました。
現在、そんな福住には手に職を持つ様々な職人たちが集まってきており、これからの時代の職人町が形成されつつあります。例えばガラス、染色、焙煎、パン、養蜂、農業、写真、etc…
たくさんの変化が起こる福住には、2018年にNIPPONIAの宿泊施設がオープン。その後2023年に運営事業者が交代してリニューアルオープン。新しい風を生み出す一つの拠点となっています。
農業をベースに様々な職能を持つ人たちが暮らした歴史を持つ福住では、その背景を重んじ、現代の職人たちが集まる地域を目指しています。
福住にわざわざ来てくれるファンを増やす、そのためには、それだけの魅力を持つ人を地域内に呼び込む。土地が持つ魅力と、そんな土地と人を繋ぐプレイヤーの存在が、福住のまちづくりを実現させています。
NIPPONIA 福住 宿場町
施設の詳細は上記webサイトからご覧いただけます。ご予約も同サイトより行えます。※外部の予約サイトに移動します。
築約250年、地域の名士の邸宅を7室の客室とダイニングのある宿泊施設として改修したのが2018年。その後、2023年に地域住民が運営を引き継ぎ、客室を少し減らして運営を再スタート。より地域一体となった滞在体験を構築中です。
福住の旧街道沿いに残る地域の名士の自邸を、オリジナルの造りをできるだけ保つように改修しました。
母屋の他、庭を取り囲むように蔵と納屋が建ち、勝手口には大きな井戸も残っています。
共有スペースには、大人数の食事作りに対応していただろう立派な竈もそのままにしています。
毎朝地域に時間を告げるサイレンも、その土地の暮らしの一部だと思えば一興です。