八女茶の産地として有名な福岡県八女市は、豊富な水と肥沃な土壌、豊後と筑後を繋ぐ交通の要所という条件が揃い、古くから人が集い栄えた地域です。八女福島は、そうした八女の中でも城下町として町並みが形成された場所であり、多くの商人や職人たちが店や工房を連ねる活気あふれた町でした。八女福島を形作ったものづくりの技術と文化は、現在では手工芸として今でも八女福島に残り続けています。
2020年春、そんなものづくりの町、八女福島の町中にある「旧大坪茶舗」と「旧福島酒造」を改修し、「NIPPONIA HOTEL 八女福島 商家町」が誕生しました。
農産物から工芸品まで様々なものづくり産業が盛んな八女福島の魅力を心行くまで味わってもらうため、宿泊と合わせて八女茶畑サイクルツアー、職人の弟子入り体験プログラムなど、八女ならではの滞在プランを、地域文化商社として九州の魅力を発信している「うなぎの寝床」さんと計画しています。
「NIPPONIA HOTEL 八女福島 商家町」は福岡県初、更には九州で初めてのNIPPONIA施設となります。現在、熊本県、佐賀県など九州の他地域でも地域ごとに特色あるNIPPONIAの取組みが進んでおり、八女福島に続き九州でも今後NIPPONIAの施設が増えていく予定です。乞うご期待ください!
伝統的建造物群保存地区に指定された八女福島の町中、ほぼ中央に位置する西京町(にしきょうまち)にある旧福島酒造は、元々酒造業を営んでいた坂口本家の屋敷跡でした。建物敷地内に建つ酒蔵は現役の焼酎仕込み蔵として活躍しています。
八女福島地区・東紺屋町に位置する旧大坪茶舗は、大正6年に建築された町家建築です。昭和初期から八女茶を扱う茶舗を営んでいましたが、平成に入り茶舗としての歴史に一度幕を下ろしました。
改修し、ホテルとして生まれ変わった客室には茶舗だった頃使われていた道具などをそのまま残しており、在りし日の情景を偲ぶことができます。